自分を殺しに来た相手と友達になる
お弟子さんに「一番強い技はなんですか?」と訊かれ、合気道の塩田剛三先生が「それは自分を殺しに来た相手と友達になること」とお答えになったと言われている。(真相は不明)
私は若い頃に、殴り込みに来たアウトローたちと友達になった経験がある。また、友達とまではいかなくても空気を変えて喧嘩を収めたことは数えきれないほどある。しかしそうならなかったことも多い。
(諸事情を勘案して複数のエピソードを削除した)
どれも格闘技とはかけ離れたシチュエーションだが、これが喧嘩のデフォである。このような局面で相手と友達になることができるなら、それは本物の達人かもしれない。
その後「自分を殺しに来た相手と友達になる」をひとつの目標に修行に励んだ私は<方向性の違い※>を悟り現在に至るのだが、「自分を殺しに来た相手と友達になること」という見解は武道あるいは武術の一端をいみじくも言い表していると思っており、当エントリーで引用させていただいた。(※ 今でも「結果的に友達になることができれば素晴らしい」と思っている)